ローソク足にはその相場の情報が詰め込まれており、そのあとの展開の予想に利用することができます。
ローソク足の種類によってその後、相場が反転するのか、または上昇・下降かという情報も読み取ることが可能です。
そんなローソク足には、どんな形や特徴があるのかを徹底解説していきます。
- ローソク足の種類一覧がわかる
- ローソク足から次の動きを予想することができるようになる
- 実際のチャートパターンと合わせた取引例がわかる
ローソク足の見方
ローソク足とは一定期間の「始値(OPEN)」「高値(HIGH)」「安値(LOW)」「終値(CLOSE)」の4つの値動きを表示したもので、その形がローソクのように見えることからローソク足と呼ばれます。
英語でもローソク足が「キャンドルスティック(candlestick)」と呼ばれるみたいですね。
上の画像のように「実体」と「ヒゲ」にて構成されており、基本的にFXや株式だけでなく、仮想通貨や先物、CFD商品の取引全てにローソク足は登場します。
ローソク足の種類
実際にローソク足の種類について紹介していきますが、ローソク足の形だけで判断するのではなく、チャートのどの部分でそのローソク足が出現するのかということも重要です。
ローソク足だけでトレードするのはおすすめしませんが、トレンドや抵抗帯、波動パターンなど他のテクニカル指標と組み合わして使うことでトレード技術を磨くことができるでしょう。
1分足や15分足、1時間足、日足などそれぞれの時間軸でローソク足がありますが、短い時間軸になるほどダマシが多くなることは覚えておくといいです。
全てのローソク足の種類を覚えるのは大変なので、重要度を記載してみました。
陽線ローソク足の種類一覧
陽線のローソク足は、買い方の勢いが勝ったことを表します。始値より終値が高い位置で終われば、陽線になります。
主な陽線のローソク足の種類は次のとおりです。
大陽線・陽の丸坊主★★☆
ヒゲがなく一方向に強い上昇を表すローソク足です。
トレンドの転換し始めに出れば上昇基調ですが、高値付近では反転する可能性があります。
大陽線・陽の大引坊主★★★
始値から一旦下げるも終値で高値引けしたローソク足です。短い下ヒゲに陽線が特徴で、強い買いのサインになります。
ただ高値付近で出たら次の足が陰線になりやすく、陽の丸坊主同様にチャートのどこで出現したのか注目したいところです。
大陽線・陽の寄り付き坊主★★★
「陽の丸坊主」「陽の大引坊主」よりも少し弱気の買いサインと言われますが、安値付近で出たら強い買いサインになります。
始値から上昇し、終値が高値から少し戻した形のローソク足で基本的に上昇継続示唆です。
大陽線★☆☆
上の3つに当てはまらなく、上ヒゲと下ヒゲのある大陽線は単に「大陽線」と呼ばれます。
上昇継続示唆ですが、「陽の丸坊主」「陽の大引坊主」「陽の寄り付き坊主」よりも買いサインとしては弱いです。
チャート上での出現頻度はかなり高いです。
小陽線・コマ足★★★
コマ足といえば画像の①のように上下幅の狭い範囲での揉み合いを表すと言われていますが、相場の反転するポイントとして機能することも大変多いローソク足です。
特に画像②の形のコマ足が安値圏で出現した時は上昇する可能性が高いです。
基本的に反転を読むときに使いたいローソク足なので、高値で出現した時は取引しないなどの選択が必要です。
プライスアクションで有名な「ピンバー」にもコマ足が登場します。
下影陽線・陽のカラカサ★★★
始値から大きく下げたものの、終値(高値)が始値よりも高くなっているローソク足で、チャートによっては強い抵抗帯からの反発と見ることができます。
高値・安値のどちらで出現しても上昇の示唆になります。底値で買いたいときに使えるローソク足と言えるでしょう。
上影陽線・陽のトンカチ★★☆
始値から上昇し、終値で戻された形のローソク足です。
高値が抵抗帯に触れて戻された可能性もあり、一旦様子を見たいローソク足です。コマ足のように値動きの少ない相場のもみ合いで出現することもあります。
陰線ローソク足の種類一覧
陰線のローソク足は、売り方の勢いが勝ったことを表します。始値より終値が低い位置で終われば「陽線」になります。
ローソク足の種類は基本的に陽線を陰線にしただけなのですが、チャート上で意味合いが変わるものもあるので確認してみましょう。
主な陽線のローソク足の種類は次のとおりです。
大陰線・陰の丸坊主★★☆
上ヒゲと下ヒゲはなく、始値から終値まで下がり続けたことを表すローソク足です。
下降の勢いが強いことを表していますが、画像のように反発の可能性もあるということも覚えておきましょう。
大陰線・陰の大引坊主★★★
始値から少し上昇するも終値で大きな下落を表すローソク足です。
下落の勢いが強く、次の足で「陰の丸坊主」が出ることも多く、下落が継続する可能性を示唆しています。
大陰線・陰の寄り付き坊主★★★
始値から下落し、引けで少し戻した形のローソク足で短い下ヒゲがあります。
かなり強い下落の示唆をしており、FXの取引であれば売り示唆になります。買いでポジションを保有している場合は注意が必要です。
大陰線★☆☆
始値から上昇したものの勢いよく下落し、引けで戻した形のローソク足です。上ヒゲと下ヒゲがある大陰線は単に「大陰線」と呼ばれます。
下落トレンドでは下降継続を表しますが、突発的に出現した場合はその後に反発する可能性があります。
売りで入る場合は、抵抗帯にあたり下落の期待ができる相場なのか、そうでないのかを見極める必要があります。
小陰線・コマ足★★★
①のような陰線のコマ足は相場が迷っているまたは、市場参加者が少ない時に出現することが多いです。
高値圏で連続で陰線のコマ足が出現すると反転の示唆にもなります。
③の形のコマ足が高値圏で出現すると①②よりも強い反転の示唆になります。下落中に③が出現しても下落継続示唆です。
下影陰線・陰のカラカサ★★★
始値から下落後、引けに近づくと押し戻された形で下ヒゲが長くなるローソク足です。
安値圏で出ると買いサインになり、そこから反転するチャートパターンも数多くあります。下ヒゲが長ければ長いほど反発が強いことを表します。
上影陰線・陰のトンカチ★★★
実体が短く、上ヒゲが長い形をしたローソク足です。始値から一度大きく上昇したものの反発に会い安値まで下落しています。
高値圏で出ると天井に触れた可能性があり、反転・下落示唆になります。また「陰のトンカチ」の実体部分が長くなるほど下落の勢いが強いことを表します。
出現頻度としては多くはありません。
ローソク足の同事線(寄り付き同事線)の種類
ローソク足の種類には、始値と終値が同じ値で終わるものがあり、これを同事線(寄り付き同事線)と言います。
「同事線」と「同時線」の両方で呼ばれたりもします。それでは同事線4種類を紹介しましょう。
トンボ★★☆
トンボは一度売られたものの、買い戻されて売りの勢いが継続せず、始値と終値が同値で終わったことを表します。基本的に買い方優勢示唆です。
トンボなどの同事線もチャートのどこで出現するのかが重要になり、底値圏で出れば反転を示唆するローソク足になります。
ただ買いへの転換パターンとしては「陽のカラカサ」や「陽線のコマ足②」の方が勢いがあります。
トウバ★★☆
トウバはトンボとは反対に、一度買われたものの買いの勢いが継続せず、始値と終値が同地で終わったことを表すローソク足です。基本的に売り方優勢です。
高値圏で出現すると天井に触れて反発した可能性があり、そこからチャートが転換することが予想されます。
ただし、転換パターンとしては「陰のカラカサ」や「陰線のコマ足③」より売りの勢いは弱いと判断できます。
十字線・足長同事線★☆☆
十字線(足長同事線)は始値から買いと売りが上下し、最終的に同値で引いたローソク足です。
市場の流動性・市場参加者が少ない場合によく出現します。取引が活発な市場では、買いと売りの激しい引き合いの結果「十字線」が現れることがあります。
上昇途中では買いの勢いの低下、高値圏では下落への転換点として現れることもあります。
一本線(4値同事足)★☆☆
上ヒゲ、下ヒゲ、実体もないローソク足で始値から終値まで価格が変動していないことを表します。
市場参加者が少なく、静観された相場であることを表します。動き出すと相場が大きく動く可能性もあります。
ローソク足とチャートパターンを組み合わせた取引
ここからは実際にどのようにローソク足を使って取引を行うのかその例を紹介したいと思います。
転換パターンとして有名な「ダブルトップ」と「三尊」で転換を狙ったトレードで見ていきましょう。
ちなみチャートはユーロドルの4時間足を利用しています。
ダブルトップとローソク足でのトレード
上の画像のように上昇トレンドが十分に進んだタイミングでダブルトップが出現しました。
戻り高値を狙ってエントリーしたいところですね。相場がどのくらい戻るかわからないという方は「半値戻し」を使いましょう。
「半値戻し」はトレンドが始まったところから最安値までの半分まで戻すところということです。相場では半値戻しは強力な武器になります。
半値戻ししたところでローソク足がどうなるかを見てみましょう。画像ではローソク足の「陰のトンカチ」や「陰線コマ足」のようになっています。
転換パターンだと読んで売りでエントリーします。すると相場は大陰線をつけて下落していきました。
三尊とローソク足でのトレード
次は三尊の転換パターンと先ほど利用した「半値戻し」を使って売りを狙っていきます。
上昇トレンドが十分進み、三尊が形成されました。下落トレンドに転じ、最初の戻り高値を狙います。
三尊形成後、チャートが戻ってきました。半値近く戻ってきたタイミングで、売りの用意をします。
半値戻し付近でローソク足で「陰の寄り付き坊主」が出現しました。ここから売りが加速すると予想して売りでエントリーします。
こちらも結果として、大きな大陰線をつけて下落していきました。
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