初心者〜専業トレーダーが使う無限ナンピンはFX手法として有効な方法なのか、欠点はないのかなどFX歴8年の私の見解をまとめています。
- そもそも無限ナンピンとは何かが分かる
- 無限ナンピンの5つの欠点がわかる
- 無限ナンピンに適した取引条件がわかる
- ナンピンで効率的な資産運用方法がわかる
そもそも無限ナンピンとは
無限ナンピンとは、現在持っているポジションと反対方向に相場が動いたときに、すでに持っているポジションと同一方向に買い増しをし続けることです。
上の画像は単純なナンピンを示したものですが、無限ナンピンは相場が反対に動き続ける限り何個もポジションを保有します。
ナンピンの仕組みの例として、ドル円=¥110の時に「1ロットの買いポジション」を持ち、予想と反して¥100まで下落した時にもう一度「1ロットの買いポジション」を買い増します。
合計2ロットの買いポジションが¥100から¥105に上昇すると、損益が単純に¥0になります。
関連記事の「ナンピン・マーチンの違いとは?億トレ開発の無料EAも特別公開中!」では、ナンピンとマーチンゲールについても解説しているので、合わせて参考にしてください。
無限ナンピンは最強ではない!4つの欠点
計画性のないナンピンはトレーダーにとっては諸刃の剣です。初心者の方であれば、なおさら欠点について理解しておきましょう。
- 勝率を上げることはできるが1発退場の可能性がある
- 含み損を抱える期間が長い(マイナススワップが発生する)
- 裁量トレードではメンタル負荷が強すぎる
- リスクの割にリターンが少ない
無限ナンピンは1発退場の危険性がある
無限ナンピンは、勝率がとても高くなりやすい代わりに負けた場合は1発退場になりやすいという特徴があります。
理由としてナンピンというFX手法が、負けを想定していないためです。
上の画像は、2016年11月のトランプ大統領国民投票時のユーロドル相場ですが、一つのトレンドで$1.13から$1.05まで急落しています。
pips換算すると800pipsで、この時に無限ナンピンで「買い」をしていたら張っていたロット数(枚数)にもよりますが、高確率で1発退場でしょう。
含み損を抱える期間が長い(スワップポイントが発生する)
無限ナンピンはレンジ相場であれば、レートが上下するのでポジション保有時間は短くなりやすいですが、トレンド相場はそうはいきません。
トレンドは基本的にどこまで続くかわからず、その時にトレンドと反対方向にポジションを持ってしまうと含み損を抱える期間が長くなってしまいます。
取引する時間足にもよりますが、保有期間が長ければスワップポイント(通貨の金利差)が発生します。
基本的にマイナススワップになりやすく、ロット数や取引する通貨ペアにもよりますが、1日あたり数円〜数百円のスワップが付きます。
裁量トレードではメンタル負荷が強すぎる
プロスペクト理論という言葉をご存知ですか?この理論は「人は得をする喜びよりも損をする恐怖の方が大きい」とするもので、その恐怖さゆえに非合理的な決定をしてしまうという理論です。
含み損を抱える期間が長くなりやすい無限ナンピンによる裁量トレードは、この人の本能と言えるメンタルの部分と真っ向勝負をしなくてはなりません。
このトレードにおけるメンタルの部分は、専業トレーダーになっても取り除くのは難しいです。
リスクの割にリターンが少ない
無限ナンピンを同じロット数で買い増しする場合、1発退場のリスクに対してリターンは少なくなりやすいです。
先ほど説明したように、ドル円が¥110の時と¥100の時にそれぞれ1ロットでエントリー場合、¥105の半分までレートを戻しても損益はプラマイ0です。
このデメリットを克服するため、2回目以降のエントリーは2ロット、3ロットとロット数を上げていくマーチンゲール手法を取り入れるトレーダーも多いです。
それでも無限ナンピンでトレードをするなら
これら無限ナンピンの欠点を理解した上で、取引する場合次のような取引環境を設けている証券会社を選ぶようにしましょう。
- 低レバレッジではなく、こうレバレッジのブローカーを選ぶ
- 1ロット=1,000通貨のような口座タイプを選ぶ
低レバレッジではなく高レバレッジのブローカーを選ぶ
これを聞いて「えっ!?」と思った方は、レバレッジについて少し理解する必要があります。
レバレッジが異なると同じロットを張るにしても、必要な証拠金が異なります。証拠金は取引するために取引口座に預けておく資金です。
今回は国内証券会社の「GMOクリック証券」と海外FX会社の「XM」で比べてみます。
ちなみに必要証拠金は「通貨量÷レバレッジ×通貨ペアのレート」で求めることができます。今回はドル円=¥105とします。
項目 | GMOクリック証券 | XM |
---|---|---|
最大レバレッジ | 25倍 | 888倍 |
1ロット=100,000通貨あたりの必要証拠金 | ¥420,000 | ¥11,825 |
同じ1ロット(100,000通貨)を張るにしても海外FX会社のXMは必要証拠金が「¥11,825」。国内証券会社の「¥420,000」と比べ、圧倒的少なく済みます。
必要な証拠金が少ないと損失に耐えられる幅も広くなるので、無限ナンピンの場合は特に高レバレッジのブローカーを選ぶべきなのです。
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1,000通貨で取引できる口座タイプを選ぶ
無限ナンピンで取引する場合は、ロットの張りすぎは命取りになってしまうので、初めは1,000通貨以下での取引がおすすめです。
さらにレートが下がったら2,000通貨などのように、買い増していくといいでしょう。
資金が増え、資金管理に自身が付けばロットを上げていってみてはどうでしょうか?
ただ、EU離脱問題やトランプ大統領選、フラッシュクラッシュのような相場の最大ドローダウンは常に起こりうるということ認識しておくことは大事です。
億トレーダー開発のナンピン系無料EAを特別公開
私自身お世話になっている億トレーダーの方が開発した無料EAを今回特別に公開させていただくことになりました。
ナンピンに置いて自動売買ソフト(EA)を使うメリットは、裁量トレードでは難しいロジカルどおりの取引をしてくれることです。
また月利は5~10%のローリスク運用が可能です。月利30%や100%と謳うナンピン系EAもありますが、それだけ1発退場のリスクを負っています。
無料EAの成績や配布条件は「FX億トレーダーが開発した無料EAを提供中【先着15名限定】」を参考にしてください。
私の知り合いである億トレーダーの方がその手法を元に開発し、運用している自動売買ソフト(EA)を今回特別に公開させていただくことになりました。「チャートに張り付く時間がない!」「FXの知識がほとんどない!」といった初心者の方でも自動売[…]
まとめ
私自身は、初心者の方がいきなり無限ナンピン手法に裁量トレードで挑戦するのは危険だと判断しています。
一番の難関は、どのくらいの資金があればどのくらいのロット数で取引するべきか全くわからないということです。
少ない資金から始められる自動売買ソフト(EA)でどこでエントリーして、どこで決済するのか見てみるのも一つの練習方法だと思います。